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サーチエンジンから飛んできた方へ 下記ページも参照ください
MCR-500XL-ACD
MDX-P300




ミドトロニクスのバッテリーテスターPSP-12Jで
バッテリーのCCAを測定



GSバッテリーアナライザーでは負荷試験は行えますが、最近の評価方法であるCCA(コールド・クランキング・アンペア) 測定は出来ません。規格値に対して、どれくらい能力が衰えているか、CCAテスターを使って測定してみました。

ミドトロニクス PSP12Jを使ってバッテリーチェック、CCAの測定の巻     2009.11.12                             
ミドトロニクス バッテリーテスター PSP12Jのケルビンクランプをバッテリーに接続します。

先にプラス、次にマイナスを接続します。

テスト切替スイッチをAポジションにするとテスト可能かどうかわかります。

赤LEDが点灯したら、バッテリーはNGです。充電を行うと危険ですとのこと。
点灯しなかったので次へ進みます。

※参考:定電圧電源で赤LEDの点灯する電圧を調べてたところ、10.0V〜11.1Vで点灯しました。 この電圧以下はNGと判断するようです。

切替スイッチをBに回して、黄LEDが点灯していることを確認します。点灯しなれば充電不足
CCAダイヤルを回し、測定するバッテリーのCCA値に合わで、バッテリーコンディションBの指示値をみます。
GOLF GT TSIのバッテリーは280ACCA(DIN)、480CCA(SAE)ですので、つまみは480CCAに合わせると、針はグリーンゾーンでハンチングします。
コンディションはよさそうです。

ここでCCAつまみを1400CCA側に回すと、振れが小さくなって針はレッドゾーンに、逆に200CCA側に回すと針は大きく振れます。
赤いゾーンを指していたら、ここで一旦つまみをCに回し、バッテリーの電圧を読み、電圧が12.6V以上も高ければ、ちょことライトを点灯させるなど少しバッテリーを使ってから12.6V以下に下げ、再度テストBを行う。緑なら正常、赤ならテストDを行う。
取説と上部のメイバンとはちょっと違うことが書いてある。 たぶん[C*2]は電圧を測って12.3V以上あるのに、Bテストが赤だったら、バッテリーは使える状態に無いということだと思う。

次はテストC

ここは単にバッテリーの端子電圧を測定しているに過ぎません。針は12.6Vを指していました。
あとで、電圧計の指示値をデジタルテスターの値と比較してみましたが、ちゃんと校正されているようです。わりと正確です。

12.3V以下の放電(要充電)範囲を示すなら、補充電をしましょう。
テストCポジションは充電電圧のテストも行えます。エンジンをかけて2000rpmを維持し、13.6V〜15.0VならばOK。それ以外なら充電系統をチェックしましょう。

次はテストD
CCA値を測定します。

結果は400CCA前後

私のバッテリーは480CCAですから、17%ぐらい低いですね。くたばりかけてはいるがしばらくは使えそうです。
ちなみにこの測定値400CCA、ジェームスでミドトロニクスPBT-200で測定してもらった値と同じでした。まあ信用できるでしょう。
取説によると7割を下割ったらバッテリー劣化と判断してよいと言っている。

以下はCCA測定に使用したミドトロニクス バッテリーテスター PSP12Jの紹介です。
取説によると、これは1995年頃日本の輸入代理店 潟jスコが取り扱ったものだと思われます。この会社は今は厚木に移転したのでしょうか?輸入バッテリー・充電器・テスターを扱ってます。
当時の価格はよくわかりませんが、高価なものだったと推察します。
早くからOPTIMAバッテリーを取り扱っている兵庫の小西商店がNEW BEETLE Fest in 豊橋 OFF会で持ち歩いていたので、その存在を知りました。
検索ワードPSP12Jで調べても、製品仕様は調べきれません。福島のオートテクノさんのWEBに紹介記事がありました。
現在ではもっと小型のデジタル表示のPBT-300。PBT-200が主流ですが、これはその起源となるアナログ表示式のたいへん古いもので、ちょっと大きいので持ち運びこそ気を使いますが、CCAが測定できるので、いまでもこれを使っているバッテリー販売店は多いのではないでしょうか。

こんな大きなハードケースに入っています。

ハードケースのふたをあけたところです。

本体もとても大きいです

メーター部拡大。 テスト項目ごとにどの段のメモリを読みとるか書いてある。

上面には、測定手順が簡単に書いてあります。

操作部手前には、JISバッテリーのCCA参考値が書いてあります。
このPSP12Jは1995年製ですので、ここの値はもう古い規格なのかも。

テストCポジションで、電圧計の指示値を手持ちのデジタルテスターと比較しているところです。9V付近でも校正してみましたが合ってました。
取説です

当時の輸入元は ニスコだったようです。

測定手順
CCA コールド・クランキング・アンペアとは
自動車用蓄電池のエンジン始動性能を表す尺度で、−18℃の温度で放電し、30秒目の電圧が7.2Vとなる放電電流

ミドトロニクスのCCAテスターで測定しているのは、この試験条件での値ではなく、放電電流も400Aも流しているわけではないので真のCCAを測定しているわけではない。
コンダクタンスCCA:ミドトロニクス社がコンダンクタンス法テスターの特性値として用いる値。コンダクタンス(導電率=抵抗の逆数 単位はS ジーメンス、昔は抵抗値Ωの逆数なのでmhoという単位で表示していた時代もある)の値を変換したもので、−18℃で放電して得られるCCAとは異なる。一般のバッテリー点検サービスにおいて、−18℃の測定環境作り、そこでCCAを測定できるわけなどなく、常温で測定したコンダクタンスを元に、−18℃のCCAに置き換えて表示しているに過ぎない。
CCBとは、その昔毎度おさわがせしますというドラマの主題歌「Romanticが止まらない」を歌っていた80年代スーパー・アイドル・ポップ・ロック・バンドグループ。ココナッツ・ボーイズの略

ディーラーのミドトロニクス・バッテリーコンダクタンステスターMDX-P300との測定値の比較

元気なバッテリーでCCA値の比較
ディーラーでは、ミドトロニクスのもっと高級なMDX-P300Bも使用していた。
BANZAI扱いのものはMDX-P300Bという識別らしい。

ちょうどいい機会なので、無理を言って比較させてもらった。

被測定バッテリーは
70Ah ゴルフの2000ccに搭載してるやつです。
1J0 915 105 AE
340A DIN,570A EN/SAE
MDX-P300での測定値591CCAとほぼ同じ値を示していた。

ミドトロニクスのMDX-P300を持っているなら、もっと早く教えてくれないいかんわなー。
買わずにすんだのになー。

poorなバッテリーでCCA値の比較
こちらは、poorなバッテリーでのCCA値の比較

60Ah
000 915 105 AC
280A DIN,480A EN/SAE

お陀仏バッテリーは94CCA、こちらでもほぼ同じ値。

※この比較測定でわかったこと。
車両に搭載されている状態では針はハンチングしたが、裸のバッテリーだと指示値は安定していた。
VW車は車両に搭載されている状態だと、うまく測れないのでは無いかと思った。






JIS D5301:2006 蓄電池の種類(形式及び性能)抜粋
旧JIS では実力標準値(参考)としていた リザーブキャパシティ及びコールドクランキング電 流を、今回の改正で数値を保証値として見直している。また、性能ランクを求める式が追加された。
形式 容量 始動性能
定格リザーブキャパシティ
(RC)
5時間率
(5h)
Ah
コールドクランキング電流
(CCA)
A
26B17LorR 29 21 185
28B17 32 24 195
34B17 38 27 240
34B19 38 27 240
38B19 43 28 265
38B20 43 28 265
44B20 51 34 300
46B24 56 36 295
55B24 64 36 370
50D20 63 40 310
55D23 74 48 320
65D23 90 52 370
75D23 95 52 465
75D26 98 52 450
80D26 103 55 490
95D31 125 64 565
105D31 132 64 655
115E41 170 88 610
130E41 195 92 680
115F51 180 96 575
145F51 225 112 735
145G51 240 120 685
165G51 300 136 710
195G51 320 140 930
190H52 370 160 765
210H52 380 160 910
245H52 405 176 1170
規格ではこうなっているが、新品バッテリーを測定してみるとわかるが、実際の始動性能は、このCCA値よりも大きなCCA値となる。
たとえば46B24は295Aとなっているが新品時は500A、2ヶ月経過して測定すると460Aであった。
JISバッテリーは容量(5時間率)表示は小さくてもCCA値はおおきいよ。
JISバッテリーは規格が、ころころ変わっているので、ミドトロニクスのCCAテスターにプログラミングされたバージョンによっては、旧規格の基準値になるので、判断に迷う。


JIS D5301:2006 蓄電池の種類(将来廃止予定の形式及び性能)抜粋
形式 容量 始動性能
定格リザーブキャパシティ
(RC)
5時間率
(5h)
Ah
コールドクランキング電流
(CCA)
A
28B19 32 24 190
36B20 39 28 260
50B24 60 36 325
70D23 92 52 420
48D26 72 40 250
55D26 82 48 290
65D26 89 52 370
65D31 97 56 340
75D31 116 60 380
95E41 150 80 475
105E41 160 83 540
150F51 230 108 765
170F51 245 120 925
180G51 295 128 860
頭の数字2桁or3桁は性能ランク
性能ランクは次式で求める
性能ランク=(CCA×RC)1/2/2.8

外部リンク 自動車用バッテリーの規格 by わなわな

電池工業会のページもご覧ください。


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